TPP 3年以内に加盟 トマス・レンボン商業相

 ASEAN共同体の年内発足が22日、クアラルンプールで宣言された。ASEANサミットに参加しているトマス・レンボン商業相に、インドネシアの通商政策について聞いた。

 ――先日、TPP加盟を宣言した。
 ジョコウィ大統領が率先して加盟を決めた。インドネシアはこれから開かれた市場を目指していく。加盟を決めた理由は、米国や日本など大きな市場が参画していることと、(TPPが)高水準の貿易自由化であること。インドネシアはできるだけ早くこの「ファーストクラス」の貿易圏に参加する必要がある。
 ――依然非関税障壁が多いが。
 現時点で非関税障壁が多いのは事実。国内産業保護のための障壁は、結果的に経済成長の阻害要因になっている。TPP加盟の過程で削減を進めていく。
 ――TPPへの加盟時期は。

 現在の最優先事項はEU(欧州連合)と貿易協定を結ぶこと。EUと締結できれきば、TPPに順応できる体制が整う。(EUと)2年以内に協定を結び、その後すぐにTPPに加盟する。TPPは3年以内が目標。

 ――一部産業界からTPPへの加盟は早急との意見があるが。
 加盟まで3年ある。この期間に経済改革を進める。すでにTPP加盟に向けた議論を進めている。

 ――中国が推進するRCEPについて。
 以前の協定内容では締結できない。高水準な貿易協定となるTPPは、世界経済の歴史を変えた。そのなかでRCEPの意義が問われている。もう1度内容を見直す必要がある。

 ――年内に発足するAECについて。
 インドネシアにとって大企業だけでなく、中小企業、観光業、消費者にとって有益な共同体になるだろう。(佐藤拓也)

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