体験型旅行の紹介も ジャパン・トラベル・フェア開幕
訪日旅行の情報提供や関連商品を販売する「ジャパン・トラベル・フェア」が20日、西ジャカルタのモール「セントラルパーク」で開幕した。日本政府観光局(JNTO)が主催し、日本から地方自治体や旅行社など19団体がブースを出店。観光地やツアー、宿泊状況、交通情報などを個人消費者向けに紹介した。地元の旅行社14社も参加した。
出店したのは奈良県や和歌山県、山梨県、北海道、甲府市、横浜市などの地方自治体や、エイチ・アイ・エス(HIS)やJTBなどの旅行社、成田空港やJR西日本など。
オフィスビルを運営しながら観光業に参入したザイマックスは大阪と京都、奈良、神戸をまわる「Karaksa Tours」を企画。インドネシア人職員が実際に関西を歩き回り、新たなニーズを調査した結果、長時間歩くことを好まず、観光スポットでは写真を撮ることが楽しみで、何より「体験型」に魅力を感じるという。
ツアーは4泊6日でバスで周遊する。大阪城やユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)などの有名な観光地も訪れるが、食品サンプルやオリジナルのカップヌードルの作成、浴衣の試着やたこやき作りなど、実際に体験して楽しめる場所を盛り込んだ。
同社・グローバルマーケティング部の森隆平部長は「インドネシアの人が実際に楽しいと感じた場所を訪れるツアーにした。まずは団体客を取り込んでいきたい」と話した。
成田国際空港は羽田空港との差異をアピール。東京まで遠いイメージを持たれがちだが、東京駅までバスで900円、約40分で到着できるなど都内の観光地へのアクセス方法を紹介。さらに格安航空(LCC)の便が国際線のみの羽田空港に比べ、成田空港ではLCCの国内線が16都市・17空港へ発着しており、より安く便利に移動できると説明した。ムスリム向けの祈とう室の設置や、事前予約をすれば空港のラウンジで、ムスリムフレンドリーの食事がケータリングできるサービスなどもある。
妻と訪れたヌギさん(35)は2000年に初めて日本を訪れて以来、これまでに3度、足を運んだ。「日本は近代的で美しく治安も良い。今後も何度も行きたいから、最新の情報を集めに来た。まだあまり知られていない地方へ行きたい」とブースを回っていた。
同フェアは22日まで。(毛利春香、写真も)