イ若手映像作家、日本へ デジコン6アジア イ予選
TBSテレビ(本社・東京都港区)が主催するアジア最大規模の映像コンテスト「デジコン6アジア」インドネシア予選大会の授賞式が10日、西ジャワ州チマヒ市で開催された。応募9作品から選ばれた金賞とネクストジェネレーション賞の受賞者が、11月14日に東京で開かれるアジア本大会に出場する。
金賞を手にしたのはアリフ・プロバハディさん、ルクマン・アシャリさん、ヌル・フルコニさんのグループで、西ジャワ州バンドン市のバンドン工科大(ITB)アート・デザイン学部の学生だ。受賞作「Technicolor(テクニカラー)」では、平凡な日常から身の回りの世界が変化していく様子を、男女の木製人形を主人公に、軽快な音楽と色の切り替えで鮮やかに描いた。
ルクマンさんは「劇中の曲はアリフさんが提案したもの。これでビデオを作らないかという話になって作った作品が受賞となったので信じられない。日本行きは緊張するが、頑張ります」と感想を述べた。
ネクストジェネレーション賞はITB同学部に通うサニ・ユダ・フェブリアニさんが受賞した。
デジコン6アジア事務局の山田亜樹フェスティバルディレクターは「政治を皮肉ったり、生活苦を描いたり、社会的な作品が多い。幸せな明るい作品でも単純な明るさだけでなく、インドネシアという国が映像を通して感じ取れる。これからが楽しみです」と予選を振り返った。
予選はインドネシアでは昨年に続き2回目。会場となったシンプリーバローレホテル駐車場の特設会場では、7日から始まったチマヒ市主催の映像・漫画・ゲームの祭典「バロス国際アニメーションフェスティバル2015」が最終日を迎えており、屋内イベントの一環として行なわれた。
本大会出場作品は24日午後6時(日本時間)からデジコン6アジアのウェブサイト(www.digicon6.com)で11月6日午前11時(同)まで公開され、観客賞の対象になる。来年2月には日本番組専門チャンネル「ワクワクジャパン」で放送する予定。
インドネシア予選大会への応募は7月に始まり9月末で締め切られた。15分を上限に、3Dアニメーションや実写映像など、あらゆるジャンルの短編映像作品を募集。CM制作を手掛けるアオイ・アジア・インドネシアとネット広告事業などを展開するマイクロアド・インドネシアの2社が予選の運営や審査などを担当した。(中島昭浩、写真も)
◇デジコン6アジア 2000年にTBSデジコン6として日本国内を対象に始まった、若手映像作家の発掘と育成を目的としたコンテスト。06年からアジア地域に規模を拡大。予選開催国・地域は日本、インドネシア、中国、台湾、香港、韓国、インド、シンガポール、タイ、マレーシア。