Uターンラッシュ始まる 560万人が首都目指す 週末ピーク

 ムスリムにとって最大の祝祭であるレバラン(断食明け大祭)が過ぎ、休日を故郷や行楽地で過ごした人のジャカルタへのUターンが始まった。独立記念日で祝日となる17日から始まったレバラン休みは、政府の休暇取得奨励日が終わる22日以降に本格化し、帰省ラッシュに続く民族大移動の波は週末にピークを迎える見込み。数日間は陸、海、空の各交通機関ともに、混雑した状況が続きそうだ。
 ジャカルタ特別州のまとめでは、19日のレバラン初日までに、前年同期を約44万人上回る565万3487人が首都を出た。1千万人弱の州民の半数以上となる計算だ。週末にかけ、これらの人が仕事などのために、一挙に首都を目指すことが予想される。
 空の玄関口として大量のUターン客を受け入れるジャカルタ郊外のスカルノハッタ国際空港では21日、航空会社5社の到着便11本が最大2時間40分遅延。発着便の多さに加え、出発地で大量の乗客の搭乗手続きの処理に時間がかかったことが原因とされており、早くも混乱が生じている。運輸省は、26日に混雑のピークを迎えると予測している。
 同省によると、鉄道と船舶は24、25の両日にピークを迎える見込み。中央ジャカルタのスネン駅では22日、午後5時までの間に東ジャワ州方面からの列車を中心に25本、乗客計9265人が到着。バスも25日に最大の混雑が予想されており、南ジャカルタ・ルバックブルスのターミナルには25日だけで、乗客約1万4千人、612台のバスが到着する予定だ。
 道路の渋滞も本格化しつつある。ヴィラなどの宿泊施設が点在する避暑地・西ジャワ州ボゴール県プンチャックでは21日、ジャゴラウィ高速道路に接続するジャカルタ方面への一般道が約5キロにわたって渋滞。一時的に下り車線を規制するなど、地元警察が渋滞緩和策を講じている。
■交通事故も増加
 交通事故の増加も深刻化している。国家警察のまとめでは11日から21日の間に、全国で3600件の交通事故が発生し、638人が死亡した。ほとんどが二輪車乗車中の事故という。
 運輸省は二輪車の事故防止のため23日、中部ジャワ州スマラン・タンジュンエマス港と北ジャカルタ・タンジュンプリオク港を結ぶ無料のフェリーを運行する。千台の二輪と1500人の収容が可能で、21日夕までに二輪車483台と1085人の乗船予約があった。
■行楽地は依然混雑
 26日まで最大で10連休という人も多く、行楽地は混雑が続いている。北ジャカルタのアンチョール公園も連日大にぎわいで、管理・運営するジャヤ・アンチョール開発公社は連休中に15万人の来場を見込むほか、全国の海浜は連日多くの海水浴客であふれている。南ジャカルタのラグナン動物園は21日、14万人が来園。警視庁が250人体制で周辺の交通整理に当たっている。
 運輸省などによると、首都圏からの帰省者は約43万人が飛行機、約41万人がバス、約32万人が鉄道、1万3千人が船舶を、残りの人が自動車約83万8千台、二輪約75万9千台を利用したという。

社会 の最新記事

関連記事

本日の紙面

JJC

人気連載

天皇皇后両陛下インドネシアご訪問NEW

ぶらり  インドネシアNEW

有料版PDFNEW

「探訪」

トップ インタビュー

モナスにそよぐ風

今日は心の日曜日

インドネシア人記者の目

HALO-HALOフィリピン

別刷り特集

忘れ得ぬ人々

スナン・スナン

お知らせ

JJC理事会

修郎先生の事件簿

これで納得税務相談

不思議インドネシア

おすすめ観光情報

為替経済Weekly