燃料価格値下げ要求 運輸相 国営2社に
ジョナン運輸相は12日に記者会見を開き、国内物流業界促進のため、国営企業2社に燃料価格の値下げを求めた。地元メディアが報じた。
同相は国営石油ガスプルタミナに航空燃料の値下げを、国営ガスPGNには鉄鋼業界への産業用ガス料金値下げを要求。「観光を促進し、航空機利用者を増やし、航空券の料金を下げたいのであれば航空燃料費を下げなければならない」と強調した。
同相によるとインドネシアの航空燃料は国際価格より2割高い。航空会社のコストの半分が燃料で、国内航空会社の競争力が低い主因になっているという。プルタミナに国際価格に即した価格での販売を求めたほか、同社が独占している航空燃料市場に他社の参入許可を与えることを提案した。
これに対し、プルタミナのウィスヌントロ副社長はインドネシアの場合は航空燃料を各地に運ぶ輸送費がかかるほか、小口の販売が多いため国際価格より高くなると説明した。
産業用ガス価格は、同相によると国際価格のMMBTU(百万英熱量単位)あたり7.6ドルに比べ、インドネシアは同9.8ドルと高い。このため鉄鋼製品も国際価格より高く、造船や海運業界の負担になっているという。(堀之内健史)