「渋滞緩和が先」 「緊急性ない」 NGO専門家

 非政府組織(NGO)のインドネシア消費者協会(YLKI)は4日、政府の高速鉄道計画見直しの決定を評価すると述べた。YLKIは同事業を優先すべきでないとして政府に計画中止を求めていた。地元メディアが報じた。
 YLKIのトゥルス・アバディ会長は「もしジャカルタ〜バンドン間が36分でも、駅まで到着するのに渋滞で2時間かかる」と述べ、高速鉄道よりも主要都市の公共交通を改善し、渋滞緩和を優先する必要があると強調。「高速鉄道のある国の交通システムや公共交通機関はすでに整備されている」と述べた。
 同会長は高速鉄道計画が政府の開発計画に入っていないことを指摘。その上で「この事業はどこに向かっており、誰のためのものなのか」と疑問視した。
 交通問題の専門家からなるインドネシア交通協会(MTI)のダルマニンシャス氏は、高速鉄道を建設する緊急性はないとの認識を示した上で、政府の方針が簡単に変わらないように高速鉄道開発を大統領令だけでなく、法律で定めるべきだと主張した。
 また今回のように複数の提案をてんびんにかける場合には明確な判断基準を設けるべきとも指摘。「政府はコンサルによる評価や両国の提案を公表すべき」とプロセスと結果の透明化を求めた。 (堀之内健史)

経済 の最新記事

関連記事

本日の紙面

JJC

人気連載

天皇皇后両陛下インドネシアご訪問NEW

ぶらり  インドネシアNEW

有料版PDFNEW

「探訪」

トップ インタビュー

モナスにそよぐ風

今日は心の日曜日

インドネシア人記者の目

HALO-HALOフィリピン

別刷り特集

忘れ得ぬ人々

スナン・スナン

お知らせ

JJC理事会

修郎先生の事件簿

これで納得税務相談

不思議インドネシア

おすすめ観光情報

為替経済Weekly