2自動車展きょう開幕 日系はGIIAS重視 IIMS目立つ欧米系の存在感

 首都圏で二つの自動車展示会が20日、同時に開幕する。これまで1カ所で開かれていた同展示会が、主催者と自動車業界の思惑の対立から二つに分かれ、事実上の「分裂開催」となる。国内市場の低迷が続く中、参加各社は展示会を販売浮揚の契機としたい考えだ。

 昨年までの会場だった中央ジャカルタ・クマヨランの国際展示場(JIエキスポ)では19日、20日からの一般公開に先立ち「インドネシア国際モーターショー(IIMS)」のメディアとVIP向けの開会式が開かれた。
 出席したカラ副大統領は、近年の経済発展でインドネシアでは「大都市の家族にとって今では自動車が必需品になっている」と指摘。レバラン(断食月明け大祭)時の帰省の交通手段が、この20年で鉄道からバス、二輪車に移行、さらにここ数年は自家用車が主流になっていると述べ、「自動車産業の重要性がますます高まっている」と語った。
 インドネシア自動車工業会(ガイキンド)の統計によると、7月の自動車販売台数(工場出荷ベース)は前年同月比40%減の5万5618台。年初に比べても減少傾向が続いており、回復の兆しが見えない。即売会の側面が強い展示会を通して各社販売のてこ入れを図る。
 IIMSは昨年までガイキンドとコンパス・グラメディアグループのイベント会社ディアンドラ・プロモシンドが組んでJIエキスポで開いていた。
 だがガイキンドは今年から別のイベント会社と組み、バンテン州南タンゲランのブミ・スルポン・ダマイ(BSD)にある今年開業したばかりの国際展示場インドネシア・コンベンション・エキシビション(ICE)に会場を移し、「ガイキンド・インドネシア国際オートショー(GIIAS)2015」として展示会を開く。
 ディアンドラは例年通りクマヨランで開いており、両方とも30日までの会期となっている。
 国内市場の9割以上を占める日系メーカーが重視するのはガイキンドが主催するGIIAS。
 IIMSでは自動車の展示スペースは昨年の半分ほどに縮小しホンダと日産の出展が目立った。トヨタなど他の日系メーカーは代理店の出展となった。販売スペースの広さでも日本車以外の欧米系メーカーの存在感が高まった。また自動車のスペースが減った分、二輪車や自転車、パーツメーカーの展示スペースが増えた。
 GIIASは20日に開会式を開く。(堀之内健史、写真も)

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