剣道選手権大会開く 国際剣道連盟に加盟後初
インドネシア剣道協会(マーセル・ウスマン会長)は今月2日、ジャカルタ日本人学校(JJS)で、全インドネシア剣道選手権大会を開催した。今年5月の国際剣道連盟加盟後初の大会で、バンドン、スラバヤ、ジョクジャカルタ、メダンなどから48人のインドネシア剣士が参加、男女・段・級別に熱戦を繰り広げた。
大会前日の1日には昇段・昇級試験が行われ、日本人を含む50人が挑戦した。国際剣道連盟に加盟後の試験のため、段・級は国際的に認められたものとなる。
インドネシア滞在1年半、剣道歴7年の高橋進さん(63)は三段に合格、「大学1年で剣道三段の息子に追いつけた。念願でした」とうれしそうに話した。
昇段・昇級試験の審査委員長を務めたジャカルタ剣友会の南浩一郎会長(七段)は「審査は日本国内と全く同じ基準で行った。合格者は今後とも上位を目指してほしい」と述べた。また、マーセル・インドネシア剣道協会会長(四段)は「国際剣道連盟加盟後、初めての昇段試験や剣道選手権大会だったが、インドネシア各地から剣士が集まり、成功裏に終了することができ、感謝している」と話した。
1998年からインドネシアで剣道を指導している目黒雅男師範(教士七段)は「世界でもこれほど多くの熱心な剣道家が集まっているところはなく、ジャカルタの剣道の水準は高い」と評価した。
大会後に行われた合同稽古には、米国、ベルギー、台湾、シンガポールからも剣士が参加し、国際交流を深めた。
インドネシアの剣道は社会人や学生らが中心。インドネシア剣道協会にはジャカルタ、バンドン、スラバヤ、メダンなど6支部があり、登録会員数は300人に上っている。(濱田雄二、写真も)