ラマダンは書き入れ時 コーラン専門店主の笑み 中央ジャカルタカンプンバリ
中央ジャカルタ・カンプンバリにあるコーラン専門店「アライドゥルス」3代目店長のハサン・アライドゥルスさん(30)は、ラマダン(断食月)中は機嫌がいい。その訳は……。
同店は1958年から家族代々で経営する老舗。ジャカルタ特別州内や西ジャワ州バンドン、東ジャワ州スラバヤ、中部ジャワ州スマランなどのコーラン製作所から約100種類のコーランを取り寄せ、販売している。
ハサンさんによると、ラマダン中は普段よりも売れ行きが良く、期間中は約2万冊が売れる。つまり書き入れ時なのだ。
ハードカバーでカラー印刷のコーランは30万ルピアほどするが、安価なものなら1万8千ルピアからある。「ケース付きでポケットサイズのコーランも売れ筋です」とハサンさん。
ラマダン中は家族でコーランを読む機会が多く、既に持っている人でも、「新鮮な気持ちで接したい」と新しいコーランを購入する人が後を絶たない。
ハサンさんは「最近はスマートフォンにコーランのアプリがあり、本でなくても読むことはできます。でも、書店に運ぶ人が多く、人気は根強い。購入して気持ちを新たにする人もいます」と笑みを浮かべた。
話を聞いた26日午後、何人もの人がコーランを買っていくのを見て、「笑み」の意味がよくわかった。(山本康行、写真も)