TJがコパジャ経営 7月から E−チケットも
ジャカルタ市民の足として使われてきた公共バスのコパジャが、首都圏専用路線バス「トランスジャカルタ(TJ)」と統合され、7月からTJが経営を開始する。新車両や路線、支払い時の電子マネーなどを整備し、ジャカルタ特別州政府が目指す公共交通機関の一元化を進める。
ジャカルタ輸送組合のナナン・バスキ会長が24日明らかにした。TJのアントニウス・コサシ社長によると、コパジャの経営は7月から始め、TJで導入されている電子チケット「E―チケット」をコパジャで使えるようにする。料金は、州政府とキロあたりの運賃を話し合って決めるという。
40人乗りのエアコン付きコパジャ新車両120台を走行させるほか、2〜3カ月以内に200台を購入、旧式車両と交代させる。
コパジャではこれまで、走行距離に応じて金額を設定して運転手に給与を支払う歩合制だったが、TJと統合すれば月給(固定給)になる。コパジャ同様、ミクロレット、メトロミニなどの公共バスは、個人事業主が車両を保有し、運転手を雇って経営。運転手は日々、経営者に固定額を支払わなければならず、バスの乗客が満員でないと利益にならないという。そのため、乗客が集まるまで待つことが多く、渋滞や交通事故の原因の一つとなっている。
また、車体の老朽化や荒っぽい運転なども度々問題となってきた。
コパジャは現在、南ジャカルタ・ルバックブルスや中央ジャカルタに20の路線を持つ。2013年にはラグナン(南ジャカルタ)〜モナス(中央ジャカルタ)間の直通路線が開通。トランスジャカルタ専用車線に乗り入れることができ、エアコン付きでWi―Fi(無線LAN)も利用できるコパジャの運行を開始し話題となった。今後は、乗客の要望に合わせて路線を変更するほか、道路の途中で停車し、乗客が乗り降りすることがないようコパジャ専用の停留所の整備も進める。
ジャカルタ特別州のアホック知事は「2016年末までにコパジャのすべての路線をTJが管理・運営できるよう目指す」と話した。(毛利春香)