きっかけはアメーバピグ
第44回日本語弁論大会大学・一般の部全国大会で優勝したリンダ・アリア・ウィダヤンティさん(21)が、日本のおもてなしに興味を持ったのは会員制交流サイトの「アメーバピグ」で日本人と交流したことがきっかけだった。
西ジャワ州バンドン市の大学で学ぶリンダさん。大学には日本人の教員はおらず、アメーバピグやスカイプなど、インターネットを利用して、日本人の友人を作り日本語の勉強をしてきた。
アメーバピグは自分を模したキャラクターを使い、他のキャラクターと交流をはかる。リンダさんは、自分の部屋などに客を招いた際に、さまざまなアイテムで相手をもてなすことを「おもてなし」と呼ぶことを知り、ネット上の仮想空間にも「おもてなしの精神」があることに驚いたという。
リンダさんは、バンドン市内の日本人を訪ね歩き、日本人との会話練習の機会も自ら作り出してきた。その際も「日本の人々は見ず知らずの自分にも丁寧に接してくれて、おもてなしの精神を感じた」という。
バンドン市のマラナタ大学で日本語を教える釜我昌武さんは「リンダさんは、日本語を身につけようという積極性がすごい。バンドン市の日本人全員に愛されている」と話す。
日本への留学も見据えるリンダさん。「将来は日本でハラルフードを用いたレストランを経営して、日本のムスリムの手助けをしたい」と夢は広がる。