縦断道建設が本格化 スマトラ島 完成に10年以上 縦断1週間が数日に

 スマトラ島を南北に縦断するスマトラ縦断高速道路の建設が25日から本格的に始まる。スマトラ島南端のバカウヘニから北端のアチェまで全長2800キロメートルで総工費は360兆ルピア(約3兆3千億円)の見込み。完成まで10年以上かかる見通しだが、全線が完成すると現在、自動車で北端から南端まで1週間近くかかる旅程が1、2日に短縮され、全島の陸上交通事情は大幅に改善する。工事は国営建設会社フタマ・カルヤなど4社が参加する。
 スマトラ縦断道路は、ユドヨノ政権時代から計画が進められていた。しかし、土地収用や資金調達問題などからごく一部を除き着工が遅れていた。ジョコウィ政権になって工事推進の機運が高まり、バカウヘニからテルバンギ・ブサール間(150キロ)の工事に本格着手する。
 スマトラ縦断道路はマラッカ海峡側の平野部に南北に貫く本線(17工事区間)と島中央部の本線からインド洋側の山岳地帯を抜けてインド洋側海岸に達する3本の支線(7工事区間)に抜ける3本の支線で構成する。
 支線はメダン〜シボルガ(北スマトラ州)、プカンバル(リアウ州)〜パダン(西スマトラ州)、パレンバン(南スマトラ州)〜ブンクル(ブンクル州)の3区間。
 スマトラ島の高速道路網は、人間の体に例えれば背骨に当たる本線とあばら骨に当たる支線でスマトラ島全体をカバーする道路体系が完成することになる。スマトラ島の陸上交通はこれまで、長距離バスが担ってきた。
 しかし、アチェ州の州都バンダアチェから北岸経由で隣接の北スマトラ州の州都メダンまで丸一日かかるのが実態。またバンダアチェ市からジャカルタまでだと1週間近くかかる。縦断高速道路が完成すると、自動車で時速100キロメートルで連続走行した場合、1〜2日でジャカルタに到着する計算である。
 工事に当たるのはフタマ・カルヤのほか、ジャサ・マルガ、ウィジャヤ・カルヤ、ワスキタ・カルヤの4社。ただ、用地買収のめどが立っていない工事区間もあり、スマトラ縦断道路全線の完成のめどは立っていない。

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