スラバヤ市長が24位 米フォーチュン誌 世界の指導者50人
米誌フォーチュンはこのほど「世界の最も偉大な指導者50人」を発表し、東ジャワ州スラバヤ市のリスマ市長を24位に選んだ。
直面している問題について正直に語り、市民を鼓舞する市長として米ミシガン州デトロイト市で財政破綻からの立て直しを図るマイク・ダガン市長とともにリスマ市長を紹介。リスマ市長は公害と渋滞で知られるスラバヤ市に緑地公園などを新設し、同市を緑あふれる都市に変革したと評価した。
選出を受けリスマ市長は祝福の声が多数あったと話し、「早急に市の福祉を向上させる」と今後も改革を進める姿勢を示した。
リスマ市長は2010年に就任、市政改革や公園整備に力を入れている。昨年5月、アイスクリームの無料配布イベントに市民が殺到し、ブンクル公園の植え込みが踏み荒らされたことに腹をたて、血相を変えて怒る姿が報道され話題を呼んだ。昨年6月には東南アジア最大級とされる売春街「ドリー」の閉鎖を宣言した。
市政で辣腕(らつわん)を振るう一方、ウィスヌ副市長や与党闘争民主党(PDIP)会派と政策方針で対立している。昨年3月には対立を理由に辞任の意向を固めたが、市職員に強く慰留されたため翻意、続投を決意した。
「偉大な指導者」の1位は米アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)、2位は欧州中央銀行のマリオ・ドラギ総裁、3位は中国の習近平国家主席だった。リスマ市長の前後は米テスラモーターズのイーロン・マスクCEO(23位)と同フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEO(25位)だった。
日本人では50位に横浜国立大の宮脇昭名誉教授が選ばれた。日本を含む15カ国で計4千万本を植樹し、気候変動対策や破壊された森林の回復や原生林の重要性を説いている。