企業に積極投資呼びかけ ジョコウィ大統領講演 聴衆1200人
ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は24日午前、東京・千代田区のホテルニューオータニで開かれた「インドネシア・ビジネスフォーラム」(日本貿易振興機構、在日インドネシア大使館主催)で講演し、輸出拡大や、海洋立国など新経済政策の具体的な内容を説明した。会場には企業のトップクラスを中心に約1200人の聴衆が詰めかけ、日本でのインドネシアへの関心と庶民派大統領の人気の高さを示した。
基調講演に立ったジョコウィ大統領はまず、輸出促進や地域間の格差是正など政権が重視する経済政策の骨子をあげた。次いでパワーポイントを使ったプレゼンテーションに移り、自らポインターを使って全国に広がる開発予定の工業団地の位置を示すなど、向こう5年間の開発計画の要点を説明した。
大統領が説明した政策は「経済特区(北スマトラ州をはじめ全国19カ所)」、「産業別の工業団地開発計画(西パプア州の石油ガス案件など14件)」、「全国高速道路開発計画(南スマトラ州など11件)」「鉄道建設計画(南カリマンタン州など9線)」などがある。
海洋立国実現のための政策については「港湾開発計画(スラウェシ各州など24件)」、「海洋回廊計画(ジャワ島〜スラウェシ島間など多数)」、「漁業振興潜在地域開発計画(バンダ海周辺をはじめ11カ所)」などの概要を示した。空港は全国の首都から遠隔地を中心に15を建設する。
大統領はエネルギー開発に関しても、全国に広がる水力、地熱やガス、石炭火力発電所の計画を示し、日本企業にとり多くのビジネスチャンスがあることを強調し、投資を呼びかけた。
聴衆はインドネシアに進出しているメーカーや商社のトップや幹部クラスで、約15分間の講演に熱心に聞き入っていた。(斉藤麻侑子)