先人偲び、31人黙とう 日本人納骨堂で春季慰霊祭
ジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)は23日午前、中央ジャカルタのジャティ・プタンブラン墓地の納骨堂で、日本人納骨堂春季慰霊祭を開いた。
日本人納骨堂は1931年に、当時の日本人会の有志7人が発起人となり建立。51年に日本人墓地保存会を結成し、60年には第1回合同慰霊祭を実施した。以来、毎年、春と秋の2回開いている。納骨堂の過去帳には278人の遺骨が納められている。
JJC個人部会の石村昭彦会長は「ジャカルタ日本人社会の歴史と発展の礎を築いてきた日本人の皆さんに、心より合掌したい」とあいさつした。在インドネシア日本大使館からは赤松秀一総括公使や河内俊夫領事部長らが、ジャカルタ日本人学校(JJS)からは齋藤稔校長、浅井徹事務局長らが出席、計31人が黙とうを捧げた。黙とう後は、JJCの雨笠俊夫運動部長が読経するなか、参列者が順に納骨堂に入り、焼香した。
シナールマスの小林一則専務取締役は7、8年前から慰霊祭に出席している。小林さんは「慰霊祭が始まり50年が過ぎた。日本とインドネシアの友好関係は、これまでジャカルタで尽力してきた日本人の方々なしに語ることはできない。とても感謝している」と感慨深く語った。
22日に初訪日したジョコウィ大統領については「優れたリーダーが大統領になった。これからの両国の関係がさらに深まっていけばうれしい」と期待を込めた。(山本康行、写真も)