スラバヤ日本まつり初開催 日系企業・団体が魅力伝える 東ジャワ市民2000人来場

 東ジャワ州スラバヤのレンマークモールで22日、日イ交流イベント「スラバヤ日本まつり」が開かれた。近年、日系企業や工場が進出する東ジャワの市民に向け、活動内容を紹介し、より親しんでもらおうと、日系企業や日本語学校、旅行会社、政府関係機関などがブースを出展。スラバヤでは初となる大規模な日イ交流イベントで、在留邦人と地元市民約2千人が互いの文化に触れながら交流を深めた。 

 高級モールのワンフロアを使った会場には、企業や政府関係機関、たこ焼きの飲食店など35のブースが並んだ。久光製薬の現地法人ヒサミツ・ファルマ・インドネシアやヤクルト・インドネシア・プルサダなどが「日系企業や政府関係者にとっても、日イの交流が深まるのは喜ばしい」とイベントへの協力を決めた。
 ヤクルトは会場で商品を配りながら工場見学の案内などをした。2014年1月から東ジャワ州モジョクルトで工場が稼働。東ジャワをはじめ、バリ、ロンボク、カリマンタン、スラウェシ各地へ配送する体制を整えた。東ジャワは広大な東部インドネシアへ販路を広げる一大拠点となり、地元市民との交流にも力を入れる。
 同社の長谷川麻弥マーケティングアドバイザー(29)は「スラバヤには整備された港があり、工場のすぐ後ろは山手できれいな水があるなど環境が整っている。スラバヤ日本まつりのようなイベントで日イの関係が広がるのは企業にとってもありがたい。イベント来場者は、工場見学にもぜひ足を運んでほしい」と話す。
 日本政府観光局(JNTO)は大阪や東京など代表的な日本の観光地を紹介。伊藤亮ジャカルタ事務所次長(32)は「スラバヤはジャカルタと比べると、初めて日本へ旅行する人が多く、定番の大阪や東京が人気。これまでは旅行会社とのやり取りが多かったが、今日はスラバヤ市民の生の声を聞けた」と語った。
 ヤマハ・ミュージック・インドネシアからは社員5人のバンドが出演。インドネシアにある同社工場で唯一、管楽器やリコーダー、ピアニカなどを作る工場がスラバヤから60キロのパスルアン県にあり、同工場で働く社員で構成される楽団がこれまでスラバヤで活動してきた。浦洋社長(50)は「普段は日本人会や日本人学校での演奏が多く、大勢のインドネシア人の前で演奏するのは貴重な機会になった」と演奏を見守った。
 スラバヤにある日本語学校「ジャスミン」とパートナーシップを結ぶ日本語学校「ホツマ・インターナショナルスクール」の白木寛和さん(39)は「日本語を学んだ学生は、将来的に日系企業に就職してもらえるようにと考えている。学生が多く足を運ぶこの祭りに他の日系企業ももっと参加して、祭りを盛り上げてほしい」と話した。  (毛利春香、写真も 11面に特集)

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