138万人が郊外から通勤 統計局が首都圏初調査 7割が自家用車・二輪で
中央統計局(BPS)ジャカルタ特別州支部は15日、2014年に初めて実施した首都圏の通勤者調査の結果を公表した。平日日中に郊外から首都ジャカルタに流入する通勤・通学者は約138万2千人。首都から郊外へは約25万6千人で、首都人口が1日112万6千人膨れあがっていた。通勤者の約7割が二輪車や自家用車を利用し、渋滞の要因であることが改めて示された。
ジャカルタ内での移動を含む首都圏全体の通勤・通学者数は1日平均約243万人だった。
このうち首都への通勤・通学者を地域別にみると、西ジャワ州ブカシ市が最多の約36万人(全体の14.8%)。南郊の同州デポック市が約28万人(11.7%)、西郊のバンテン州南タンゲラン市が約21万5千人(8.7%)と続いた。ブカシ市は人口240万人でベッドタウン化が急速に進んでいる。
郊外からの通勤・通学者が帰宅後の夜間の首都人口は、推計値で約1007万5千人だった。
首都へ流入する目的別では、職場への通勤が85%と大半で、学校・大学への通学は15%だった。
交通手段ではジャカルタ内、郊外など地域別に調査。どの地域も二輪車が55〜60%、自家用車が12〜13%を占めた。鉄道、専用路線バスのトランスジャカルタ、APTB(首都圏統合バス)など公共交通機関の利用者は23〜30%にとどまっている。
BPSの調査主幹は地元メディアに対し、公共交通機関のうち、特に通勤電車の不足が理由で自家用車や二輪を利用していると指摘。とりわけブカシ市と首都を結ぶ通勤電車の本数が他の郊外都市より少ないとし、鉄道と駅の拡充を促した。
BPSは行政に適切な渋滞対策を講じてもらう目的で、14年に首都圏で数カ月かけて世帯聞き取り調査を行った。次回は2017年の予定。(前山つよし)