人・情報・文化の発信拠点に 西ブカシにIJCC開館 日本語教室やマンガ図書館も

 日本語や日本文化を紹介するコミュニティー施設「インドネシア・日本・コミュニティー・クラブ(IJCC)」が9日、西ジャワ州ブカシ市西ブカシに開館した。日本文化や日本語を学ぶきっかけを提供し、将来的に日本と関わっていく人材の育成を目指す。                       
 IJCCはルコ(店舗)1〜4階を利用し、1階は日本の観光や留学案内のほか、日本に関わる商品を販売。2階はマンガ図書館としてインドネシア語のマンガ合計約2500冊を用意。3階は日本語教室など講義ができる個室を3室用意。4階は日本文化の紹介スペースで、畳を敷き書道や囲碁などができる。
 日本貿易振興機構(ジェトロ)の紹介で、人材派遣会社ミノリ・グループのワタリと、日本で人材派遣業務などを手がける日本ワークプレイス(本社・東京都港区)が業務提携し、同施設を設立した。ミノリ・グループは今年2月時点で合計315人を技能実習生として日本に派遣している。
 施設は15歳以上が対象。周辺には高校(SMA)が約30校、職業訓練高校(SMK)が約120校のほか、日本語学科のある大学も多く、日本文化への関心が高い幅広い年齢層の来館を見込む。
 日本ワークプレイスの高木晴人社長によると、日本の製造業で働く人の減少傾向が著しいという。「日本でインドネシア人が働いている会社に様子を聞くと、とても評判が良い。将来的に、この施設で学んだ人から、日本で働きたいという人が増えてくれれば嬉しい」と期待する。施設が好評を得れば、中部ジャワ州など他の地域での展開も考えているという。
 ワタリのワヒュー・ウィジャヤ取締役は「元留学生や元技能実習生、日系企業で働く社会人、高校・大学で日本語を学ぶ学生のほか、これから日本と関わりたいと思っている人など、どんな人が、いつ来ても新しい発見がある施設にしたい。将来的に人・情報・文化の発信拠点として、日本とインドネシアをつなぐ施設に発展させていきたい」と語った。
 入会金は無料。フリードリンク込みで2時間3万ルピア。日本語教室は予約制で平日1回、土日2回のレッスンを開き、1レッスンにつき、2万ルピア。開館時間は月〜木曜が午前10時〜午後8時。土日は午前9時〜午後6時。定休日は金曜と祝日。 (佐藤拓也、写真も)

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