フリーポート株を追加取得 10月までに政府 精錬所の土地借用合意
スディルマン・エネルギー鉱物資源相は25日、10月までに米鉱山大手フリーポート・マクモランからフリーポート・インドネシア株10・64%を取得すると明らかにした。地元メディアが報じた。
昨年発布された政令では今年10月までに政府が同社の株20%を取得することを定めている。政府は現在同社株の9・36%を保有しており、今回の取得で20%となる。来年にはさらに10%取得し保有率を30%とする。
精錬所建設地が決まっていないとして政府側が25日までの銅コンセートレート(銅精鉱)輸出許可を更新しないとしていたことに関しては、フリーポート側が東ジャワ州グレシックにあるペトロケミア・グレシックの土地80ヘクタールを借用することで同社と合意したと発表した。これを受け政府は輸出許可を6カ月延長した。同社と政府の合意では同日までの土地取得を義務付けていた。
政府は銅の精錬所建設を決めた鉱山会社に輸出許可を出すかわりに、建設の進捗(しんちょく)を監視して6カ月ごとに輸出許可を更新している。
フリーポート・インドネシアのマルフ・シャムスディン社長は「精錬所を建設する土地の決定でコミットメントを示した」と話した。工事開始の時期は環境調査や地元政府の許可が必要なため未定とした。政府側との協議では23億ドルを投じて精錬所を建設することに加え、国内最大のグラスバーグ鉱山があるパプア州での地下堀りの拡大や、精錬所建設についても話し合うことで合意した。