リッポー最大級の複合施設 チカランで年央に着工 「オレンジ・カウンティ」
大手財閥リッポー・グループが西ジャワ州ブカシ県チカランに複合施設「オレンジ・カウンティ」の建設を計画している。面積は322ヘクタール(東京ドーム約68個分)。総額250兆ルピア(約2兆3800億円)を投資し、実現すれば同グループで過去最大規模の施設になる。
着工は今年6〜7月を予定しており、2019年に完工予定。複合施設の約半分の172ヘクタールに緑化スペースを取る。施設内にはショッピングモールや分譲マンション、オフィスビルのほか、リッポー・グループが運営するプリタ・ハラパン大学(UPH)などの教育施設も誘致する。さらに日本人向けの繁華街「リトル東京」、韓国の「コリアンタウン」、中国の「チャイナタウン」の開発が組み込まれており、日本人向けの教育施設や日本文化センターなども計画されている。
▼桜祭りの会場に
現在、オレンジ・カウンティ建設予定地には大型スーパー「ハイパーマート」が営業を始めている。今年から同地がインドネシア日本同好会(KAJI)主催「桜祭り」の会場となる。KAJIのフアド・カディル会長は「昨年まではシティーウォーク・リッポー・チカランだったが、今年はリッポー・チカランからの要望で同地での開催が決まった」と話した。
オレンジ・カウンティの販売営業を担当するリッポー・ランド・クラブのドプル・エドワルドゥスゼネラル・マネジャーによると、昨年11月以降、約1千室の分譲マンション「アーバイン・スイート」や「ウェストウッド」の販売を開始。2月28日には新たに「パサデナ」も販売する。購入者は韓国や中国、インド、日本など海外の顧客が多いという。
立地は政府のインフラ開発を念頭に置いている。運輸省はこのほど17年にジャカルタ〜ブカシ間のコミューター(通勤)電車をチカランまで延ばす計画を発表した。
リッポー・カラワチのミョー・チョン・ロー社長は、建設予定のカラワン国際空港とチラマヤ港をオレンジ・カウンティの主要ゲートにすることを想定。西ジャワ州東部の中心地として開発を進める方針を示している。 (佐藤拓也)