ガンバ大阪、4発快勝 プルシジャ・ジャカルタと親善試合
サッカーJ1で昨年国内主要タイトル三冠を達成したガンバ大阪は24日、インドネシア・スーパー・リーグ(ISL)のプルシジャ・ジャカルタと中央ジャカルタ・スナヤンのブンカルノ競技場で親善試合を行い、ガンバが4対0で快勝した。会場にはプルシジャサポーターを中心に2万5千人が集まった。
エースの宇佐美選手や阿部選手、二川選手などが先発。前半立ち上がりはプルシジャが攻勢に出るが、ガンバはDF岩下選手を中心に焦らず対応する。ガンバは、ボールを回してリズムを整えると、35分に阿部選手のスルーパスに抜け出した宇佐美選手が豪快に決めて先制した。
後半、メンバー全員を入れ替えたガンバ。FWのパトリック選手を中心に攻める展開が続くと、56分に相手のパスミスをカットしたリンス選手がミドルシュートを放ち、追加点を奪う。リンス選手は72分にも右サイドを抜け出したパトリック選手のクロスに合わせ、自身2点目を決めた。
攻勢が続くガンバに対し、プルシジャはカウンターを仕掛けてゴールまで後一歩に迫る場面を作る。だが、86分にはパトリック選手が4点目を決めてプルシジャを突き放した。
倉田選手は試合後、「日本では味わえない雰囲気でプレーでき、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に向け良い経験になった。勝負は紙一重。前半のワンチャンスを決められたことが大きかった」と語った。
■応援に発煙筒
プルシジャのホームスタジアムでもあるブンカルノ競技場には「ジャックマニア」として知られる熱狂的なプルシジャサポーターが詰めかけ、会場の1階席をチームカラーのオレンジ色で染めた。チームを応援する横断幕を掲げたり、メガホンを手にしたコールリーダーの指揮に合わせて応援歌を歌ったりする姿はJリーグと同様だ。
しかし、ガンバが先制して迎えた後半には観客の応援も最高潮に達し、客席の至る所から発煙筒の炎が上がる。立ちこめる煙の中でときおり爆竹が響き、プレーを妨害しようとガンバGKの田尻選手にレーザーポインターが照射されるなど、日本の試合では見られない光景が広がった。
ガンバは沖縄キャンプを終えたばかりで、今回が今年初試合。飛行機の遅れなどでスカルノハッタ空港に到着したのは試合前日の午前4時ごろだった。日本と異なる環境や調整の難しさもありながら、ガンバが三冠王者の貫禄をみせた。(藤本迅、田村隼哉)