イの訪日客15万人突破 昨年、3年連続最高記録
日本政府観光局(JNTO)は20日、2014年に日本を訪れたインドネシア人旅行者数が15万8700人(推計値)だったと発表した。3年連続で最高記録を更新した。
インドネシアからの訪日客数は13年の13万6797人から16%増加した。11年には東日本大震災の影響で6万1911人と落ち込んだものの、12年に10万1460人と大幅に回復し、10万人の大台を突破して以来、増加が続いている。
JNTOジャカルタ事務所の石崎雄久所長は「国内の政権交代やルピア安の影響を受けながら、16%増加と健闘した」との見方を示した。
石崎所長は訪日客数増加の要因について▽査証(ビザ)の緩和▽航空各社の直行便増便▽東京や大阪など人気観光地を結ぶ「ゴールデンルート」以外の地方へ足を伸ばすツアーが増加したこと―を指摘。特に、事前登録したIC旅券保持者を対象としたビザ免除は影響が顕著で、免除を開始した12月は前年同月比で39.7%伸びた。
また、石崎所長は今後も訪日客数が増加すると期待し、15年に20万人達成を目指すと話した。
外国語表記の案内や公衆無線LAN(WiFi)など日本の受け入れ体制の整備のほか、1〜2月の閑散期にいかに観光客を呼び込むかが今後の課題といい、JNTOは個人旅行向けの宣伝に力を入れる方針だ。また、地元旅行会社からは団体観光客を受け入れるホテルや観光バスを増やすよう求める声があるという。
タイ(65万7600人、前年比45%増)やマレーシア(24万9500人、同41.3%増)、シンガポール(22万7900人、同20.4%増)など東南アジアからの訪日客数も大きく伸びた。上位の台湾や韓国には及ばなかったものの、訪日客数全体の伸びに貢献した。(田村隼哉、西村百合恵 3面に関連)