今年中に10店舗へ 「低価格」商品も投入 ファストリ・インドネシア

 ユニクロを運営するファースト・リテイリング・インドネシアは今年中に10店舗まで店舗数を増やす。同時に年内に、低価格な商品投入や、ヒジャブ(イスラム女性のスカーフ)にも使用できるビックスカーフの販売を視野に入れるなど、積極的な戦略を打つ。
 林泰寛COO(最高執行責任者)によると首都圏ショッピングモール内に4月に1店舗、5月に1店舗、年後半に2店舗を出店し、10店舗体制とする。年末には「高品質で低価格商品」を投入し、「ユニクロ」らしさを打ち出す方針だ。
 直近の販売状況では、昨年から今年にかけて「ヒートテック・フリース・ライトダウンジャケット」など保温性のある商品が予想以上に売上を伸ばした。同商品はシンガポールでも共通して人気商品だが、「10〜12月の期間で出荷したが、12月には在庫が不足気味だった」として、今年は昨年よりも在庫を増やす。インドネシアの特徴として、「他国に比べ長袖のシャツが男女ともに販売を伸ばしている」という。
 林社長は09年にシンガポール、10年にマレーシアで新規出店事業に携わった。マレーシアで「出店当初は東京やニューヨークと同じ商品が売れたが、中規模都市にも展開している現在では、ロングスカートの需要の増加や、女性が男性用のパンツを購入するなど、他国に比べ身体のラインを隠す商品が好調」としてインドネシアでもムスリムの消費者を意識した事業展開を目指す。
 冬だけでなく、今夏からマレーシアで、ロングスカートの販売の開始や、ヒジャブにも使用できるビックスカーフを投入予定だ。「(インドネシアでムスリムを意識した)展開はマレーシアで販売し、需要が見込めれば展開する」計画である。
 8日発表したユニクロ本社の14年9〜11月期連結決算の純利益は前年同期比64%増の688億円と、想定を上回る業績だった。中国や韓国が計画を上回る増収増益だったが、インドネシアは「計画通り」進んでいるという。「インドネシアはマイモール文化。お客様がいつも行くショッピングモールに、ユニクロがあるという環境をいち早く整えたい」と述べた。(佐藤拓也、写真も)

経済 の最新記事

関連記事

本日の紙面

JJC

人気連載

天皇皇后両陛下インドネシアご訪問NEW

ぶらり  インドネシアNEW

有料版PDFNEW

「探訪」

トップ インタビュー

モナスにそよぐ風

今日は心の日曜日

インドネシア人記者の目

HALO-HALOフィリピン

別刷り特集

忘れ得ぬ人々

スナン・スナン

お知らせ

JJC理事会

修郎先生の事件簿

これで納得税務相談

不思議インドネシア

おすすめ観光情報

為替経済Weekly