ハラル対応カラオケが開店 日本初、東京四谷に コシダカ ムスリム観光客見込む
日本国内で「カラオケ本舗 まねきねこ」を367店舗展開するコシダカホールディングス(東京都・腰高博社長)は、イスラム教の戒律に沿った「ハラル認証」に対応した料理と飲み物を提供するカラオケ店・「四谷三丁目店(東京・新宿)」を25日オープンした。訪日ビザの緩和などにより、増加しているインドネシアなどイスラム圏からの観光客需要を取り込む。
「四谷三丁目店」で提供する飲食物は日本の「マレーシア・ハラル・コーポレーション(MHC)」からのハラル認証を受けている。提供するハラルメニューは、ラーメンやフライドポテトなど、まねきねこの他店舗とほぼ同様の品ぞろえで、価格は他店舗と同額程度に据え置いた。施設内には約7平方メートルの礼拝スペースも完備しており、ムスリムが安心してカラオケを楽しめる作りになっている。
また、レバラン(断食月明け大祭)やムスリムの留学生に対しての割引なども検討している。同店の売り上げ動向を見て、同様店舗の拡張も検討している。
MHCは、マレーシア政府イスラーム開発庁(JAKIM)に準じたハラル認証を提供。JAKIMの認証はインドネシアの認証機関、イスラム学者会議(MUI)よりも厳格とされ、インドネシア人も安心して同店を利用できるとしている。
国内では、カラオケは老若男女問わず人気の娯楽スポットとして定着しており、日本を訪れた際にもカラオケ店を訪問するインドネシア人は、少なくない。
日本政府観光局(JNTO)によると、2013年のインドネシアからの訪日観光客は前年度比36%増で、14年も11月までの訪日観光客数は13年度比12・7%増と増加傾向は今後も予想されている。(藤本迅)