ガルーダ航空、初の五つ星 全日空は2年連続 サービスで満足度向上

 国営ガルーダ・インドネシア航空が世界の航空業界の格付けで初めて5スター(五つ星)を獲得した。同社が進めてきた一連のサービス改善策が奏功した。全日空(ANA)も5スターだった。ガルーダ、JAL、ANAの三社が就航している日本・インドネシア間で日本人客争奪への影響が注目される。

 この格付けは、英国の航空業界格付け会社スカイトラックス(S)社が機内外の各種サービスレベルを独自調査と利用客に直接アンケートするなどの方法で評価するもので、世界的に権威のある格付けと受け止められている。
 12月中旬に発表された格付けで5スターに認定されたのは、対象の航空会社190社のうちガルーダ、ANA、キャセイ・パシフィック航空(香港)、シンガポール航空、アシアナ航空(韓国)など7社だった。
 ガルーダはシンガポール航空などアジア諸国の航空会社の評価が高いことを踏まえ、サービス向上に注力してきた。例えば、旧型機をエアバス社やボーイング社の新鋭機に取り替えて快適な機内空間を提供、平均機体年数は5年で世界トップレベルの新しい機材がそろう。また、日本・インドネシア間のファースト、ビジネスクラスの機内食をプレートでまとめて出さずに、一品一品小鉢に盛って提供するなど、一部でリニューアルし、高い評価につながった。
 ANAは昨年、初めて五つ星を獲得し、2年連続で5スターの座を維持した。JALのほか、デルタ(米国)、ブリティッシュ(英国)、エール・フランス(フランス)、ルフト・ハンザ(ドイツ)など欧米を代表する航空会社の多くは4スターに止まっている。
 S社のE・プレイステッド社長はガルーダについて、「ここ数年の努力でサービス品質が飛躍的に向上しており、5スターにふさわしい」と述べた。2010年に4スターに認定された後、13年には「ベスト・エコノミー・クラス賞」、14年は「ベスト・キャビン・クルー賞」を受賞し、国際的評価が高まってきていた。
 外務省インドネシア専門家OBは「かつての(機材も古くサービスも良くなかった)ガルーダを知っているだけに、5スター獲得は驚き」と話している。(斉藤麻侑子)

スカイトラックス社 
 
 イギリスに本社を置く航空産業コンサルティング・格付け会社。世界の航空会社や飛行場など航空業界の総合的な評価を行っている。格付けは15年前から実施しており、「空港ラウンジ」「キャビンアテンダント」など部門別の上位ランキングも毎年発表している。

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