民主党・PAN連合も 大統領選ハッタ氏擁立  ユドヨノ後継人材難で

 国民信託党(PAN)が十、十一の両日の党大会で、二〇一四年の次期大統領選にハッタ・ラジャサ党首(経済担当調整相)の擁立を決定したことを受け、地元メディアではユドヨノ大統領率いる民主党が大統領選でハッタ氏の支持に回るとの観測が高まっている。

 ハッタ氏はユドヨノ氏の側近として知られ、先月長女がユドヨノ氏二男と結婚したことから、両氏の関係はさらに強まった。
 現在まで、メガワティ党首(前大統領)の闘争民主党(PDIP)やアブリザル・バクリー党首のゴルカル党は大統領候補を正式には決定していない。他党に先駆けて大統領候補を決定したPANだが、大統領候補擁立に必要な国会議員選での得票率二〇%の獲得は極めて困難とみられており、他党との連合が不可欠となる。
 一方、ユドヨノ大統領の人気に支えられて国会第一党となった民主党は後継者不足に悩んでおり、ほかの有力候補を担ぎ出す可能性を探っているとみられている。
 PANの党大会後、民主党のアナス・ウルバニングルム党首は報道陣に対し、「ハッタ氏が大統領選に出馬することが決定したことに祝意を伝えたい」と述べた上で、「わが党はまだ大統領選について議論もしておらず、現政権を支えることに注力している」と述べ、PANとの連合については明言を避けた。

■議席獲得も厳しく
 各機関の大統領候補の支持率調査で、ハッタ氏は一―三%と認知度や人気が低いことが明らかになっており、メガワティ氏やバクリー氏、グリンドラ党創設者のプラボウォ・スビアント元陸軍戦略予備軍(コストラッド)司令官らほかの有力候補に大きく水をあけられている。
 インドネシア科学院(LIPI)のシャムスディン・ハリス氏は「ほかの候補者に比べて確固たる支持基盤がなく、大統領選で勝利する確立は極めて低い」と分析。
 現在、議席獲得に必要な国会議員選挙での得票率「足切り」規定を国会で議論しており、必要な得票率を五%に引き上げることが検討されている。しかし、PANの前回選挙の得票率は六%とぎりぎりだったことから、シャムスディン氏は「二〇一四年にPANが議席を獲得できる保証はない」と述べ、大統領選の前に議員選に注力すべきと警告した。

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