初の合同コンサート開く 自然の偉大さたたえ 邦人混声・女声・男声合唱団

 在留邦人の混声合唱団「サザンクロス」と女声合唱団の「コール・ムティアラ」、男声合唱団「メール・クワイヤー」は十日、中央ジャカルタのヤマハ・ミュージック・センターでジョイント・コンサートを開催した。

 三団体が合同でコンサートを開催するのは初めて。三月の東日本大震災を受けて五月に三団体などが開催した復興支援コンサートをきっかけに「ジャカルタに混声、男声、女声の三団体があるのだから、一年に一回でも一緒にやりたい」との声が上がったことから、開催を決定。フルート演奏を行う邦人主婦の「キョラ・ムーン」も友情出演で加わった。来年以降も年一、二回の開催を考えている。
 それぞれの団体は、日本語弁論大会や日本語学科の学園祭などさまざまな場に参加しており、普段はよく知られている曲を披露することが多いという。
 今回は合唱団体が集結し、合唱時間もあることから、本格的な合唱組曲を採用。「特に震災があった今年を締めくくるのにふさわしい、みんなの気持ちが一つになるように」(サザンクロス団長の加藤一男さん)との思いを選曲の中に込めた。
 サザンクロスは川西一男さんの指揮の下、代表的な合唱組曲「水のいのち」、コール・ムティアラは今年一月から指導するソプラノ歌手の郷古麻紀子さんの指揮で作詞・谷川雁、作曲・新実徳英の合唱曲集「白いうた 青いうた」の曲を歌った。ピアノは茂木千枝子さん。
 奄美大島で美しい人を意味する言葉から団体名が付けられたキョラ・ムーンは、大半は一度もフルートを演奏したことのなかったメンバーが週に一回の練習を重ね、第二の国歌と言われる「インドネシア・プサカ」などを披露。メール・クワイヤーは悲しげな歌詞と旋律の組曲「月光とピエロ」を情念を込めて表現した。
 最後は四団体が合同で約五十人がステージに上り、クリスマスに合わせた「サイレント・ナイト」、震災の鎮魂の思いを込めて「千の風になって」、恵みの源泉であるとともにときに猛威を振るう自然の偉大さをたたえる「大地讃頌」を歌い上げ、アンコールでは郷古さんの指揮で会場との一体感を高めながら「見上げてごらん夜の星を」を合唱した。

■来年にアジア合唱祭
 メール・クワイヤーは来年三月にアジア各国の在留邦人の団体が集うアジア日本人男声合唱祭に参加。来年は四年ぶりのジャカルタ開催で、中央ジャカルタのホテル・ニッコーで行われる。開催国として、混声のサザンクロスも合唱を披露する予定となっている。

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