ハラルをイの主力製品へ ハラル・エキスポ開催 非イスラム圏の来場者増
国内のイスラム団体を統轄するイスラム学者会議(MUI)の食品医薬品化粧品調査センター(LPPOM)は、中央ジャカルタ・クマヨランの国際展示場(JIExpo)で、ハラル製品の展示会「第5回インドネシア・国際ハラル・エキスポ」を開催している。25日まで。
同エキスポは、イスラムの教義に沿って作られたハラル製品やサービスに対する意識を高め、世界市場への参入を後押しすることが目的。今年は22日に開幕し、90の会社や団体などが参加している。
23日、開会のあいさつでズリキフリ・ハサン国民協議会(MPR)議長は「インドネシアにとってこのエキスポは非常に重要である。ハラル製品の輸出はインドネシア経済にとって、最も注力すべきことだ」と意気込んだ。
開会式では、MUIと国営通信テレコムニカシ・インドネシア(テルコム)が、ハラル認証手続きで協同する提携を結んだことを発表。オンラインでの認証手続きを推奨し、手続きの簡略化を推し進める事が狙いだ。
今年のエキスポは、イスラム圏以外からの来場者が多いという。タイの貿易会社で働くパラナット・ナットさん(30)は「ハラル製品の情報収集に来た。タイではムスリムは少数で、ハラル市場はいまだ未開拓だ。だが、インドネシアからの観光客が近年増加しており、ハラル食品の輸入を検討している」と話す。
食品以外で注目を集めているハラル製品は、化粧品だ。2009年に化粧品として初めてMUIのハラル認証を取得した化粧品販売を開始した「ワルダ」。顧客を中所得層の若者に定め、年々売り上げを伸ばしている。11年にはクアラルンプールに初の海外子会社を設立するなど、海外展開にも積極的だ。
11月には、日本の幕張メッセでも「ジャパン・ハラール・エキスポ2014」が開催予定。非イスラム圏でもハラル製品に対する注目は高まっている。LPPOMも東京事務所開設を準備しており、非イスラム圏へのハラル製品輸出も進めていきたい考えだ。(藤本迅、写真も)