外周壁を掘削中 工事の現状と今後
 MRTは10日、起工式から1年を迎えた。インドネシアで初めてとなる地下鉄駅の掘削作業は8月に開始した。
 地下鉄部分の施工業者によると、各現場に配置された背の高い掘削機での掘削が作業のメインになる。
 地下鉄駅の外周となる部分に掘った穴に厚さ1メートル、縦30メートル弱の壁を設置。その後内側を堀り、3層の駅部分を作る。
 現在は外周壁を掘り始めている段階だ。
 この1年は本格的な工事を始めるにあたり、交通への影響を最小限にとどめるための準備に費やされた。
 まず、道路中央の植樹帯を除去。両側の歩道を1.5メートルに狭め、車道にすることで、工事をする中央部分で奪われる道路幅を最小限にした。車線は幅が狭くなったものの、数は維持した。
 初めての地下鉄建設ということもあり、詳細な設計をまとめる際、当局などと協議することが頻繁にあるほか、地中にあるガス管や水道管、通信ケーブルなどの除去作業も遅れの原因になっている。数カ月遅れている現場もあるという。
 来年の第2四半期には、現在日本で製造中の直径約6メートルのシールド機(掘進機)を使い、駅舍同士を上りと下り2本のトンネルで接続する作業を始める。シールド機をインドネシアで使用するのは初めてで、日本側がインドネシアにノウハウを伝える必要もあり、難しい作業になるとみられている。
 それと並行して駅舍施設や両側歩道から地下へ結ぶ通路を建設する。18年5月の完工を目指している。(堀之内健史)
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