ソリューション展開を強化 電子ホワイトボードなど発売 シャープ・インドネシア
シャープ・エレクトロニクス・インドネシア(SEID)社は七日、中央ジャカルタのホテル・ル・メリディアンで会見を開き、デジタルサイネージなど向けの六十インチ大型液晶モニターと電子ホワイトボードをビジネスソリューションとして売り出すと発表した。
昨年四十周年を迎えたSEID社はこれまで、白物家電やテレビなどを主力に、インドネシア向け製品の開発なども進め、現地で生産、販売する事業を行ってきた。
シャープ本社が創業百周年を来年に控え、液晶事業や太陽光パネル事業に一層力を入れる中、SEID社もそれぞれの分野の商品を単体で販売するだけでなく、シャープが持つ幅広い事業を活用し、環境保護にも配慮しながら、顧客の要望に合わせたさまざまなソリューションを提供する事業を開始していく構えだ。
会見には、シャープ本社ビジネスソリューション事業推進本部海外営業部の松本剛副参事、同本部営業統括・新規市場開発部の平野芳樹部長、SEID社の入江史弘社長、野々幸敬シニアゼネラルマネジャーらが出席した。
電子ホワイトボードは、タッチ式操作対応の大型液晶モニターで、ウィンドウズ搭載パソコンを接続して利用するタイプ。子どもが利用する教育向けの用途も想定している。五百グラムの鉄球を一・三メートルの高さから落として画面にぶつけても液晶は割れないほどの強度に仕上げた。六十インチと七十インチを用意。
価格は、付属ソフトなどで異なるが、本体と付属ケーブルなどで一億ルピア(約八十六万円)以下になるという。液晶パネルは大阪・堺工場で生産、中国で組み立て輸入する。
主に、プロジェクターからの買い換えをターゲットに、モールや会議室を持つ企業を狙い、私立学校などの教育機関へも売り込みを掛ける方針。来年に販路開拓をし、二〇一三年中に千台の販売を目標としている。
大型液晶モニターは、六十インチで、屋外に設置した場合に日中でも鮮明に画像を表示できるなど画質の良さを売りにする。
SEID社の入江社長は「シャープのキーデバイスをインドネシアに持ち込み、これからの新しいビジネスソリューション事業のきっかけにしていきたい」と語った。