モノレール来年着工 渋滞緩和と観光客誘致 西ジャワ州バンドン
西ジャワ州のアフマッド・ヘルヤワン知事はこのほど、バンドン市内と周辺都市を結ぶモノレール建設計画の第1工期を来年にも着工すると発表した。予定している路線は、市内のダゴ〜ルウィ・パンジャン間(15駅)の南北線とチミンディ〜アンタパニ間(16駅)の東西線の2本。事業費は計6兆ルピア。
州庁舎で19日開いた会見には合弁会社「西ジャワモノレール」に参画するバンドンのパンヘガル・グループや中国CMCの幹部らが出席。モノレールが通るバンドン県・市、チマヒ市、西バンドン県、スメダン県の5自治体の代表も出席し、事業を円滑に進めることを確認した。
バンドン市のリドワン・カミル市長は渋滞を緩和し、観光客を誘致することで経済活性化を狙う。香港の大型歩道橋をモデルにした「スカイウォーク」の建設を進めているほか、ケーブルカーの建設も計画。観光用のケーブルカーと違い、公共交通機関として導入する構想だ。同市長は「スピードは遅いが、渋滞緩和にも役立つ」と強調する。
また鉄道の本数も増やし、年間600万人のバンドンへの観光客を増やしたい考えだ。国鉄の統計によると、ジャカルタからバンドンへ向かう乗車率は平日80%、休日100%で、本数増加で観光客が見込めるという。
カミル市長は16日、ジャカルタ特別州アホック副知事と協議し、交通機関の整備案への賛同を取り付けた。アホック氏は「バンドン市民がジャカルタに通勤することも可能になる。両都市が協力して渋滞のない街を目指す」と話した。