ユドヨノ大統領に名誉博士号　京都で今月贈呈式　立命館大学

　立命館大学（本部・京都市中京区）は２９日にも、民主主義と平和の発展に大きな貢献があったとして、ユドヨノ大統領に名誉博士号を贈る。大統領が訪日し、同大学での贈呈式に出席する方向で調整している。
　同大学は、インドネシアで初めて行われた直接大統領選挙で当選したユドヨノ大統領が任期中に実現した、民主化の進展やアチェの和平合意、経済発展を評価。「インドネシアと東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）にとどまらず、人類全体の平和と民主主義の進展に貢献した」としている。
　ユドヨノ大統領は１６日に米ニューヨークで始まる国連総会に出席後、日本に立ち寄る。贈呈式は京都市内にある大学施設で開く見通し。同大学はユドヨノ大統領による講演や留学生との交流の機会も設けたい考えだ。
　日本に留学するインドネシア人留学生は約２５００人。立命館には立命館アジア太平洋大学（ＡＰＵ、大分県別府市）を合わせ、日本最多の２４１人（今年５月時点）が在籍している。同大学は名誉博士号贈呈と大統領訪問をきっかけに、インドネシアとのつながりを強めたいと期待している。
　ユドヨノ大統領は来月２０日に引退する。同大統領には慶応大学が２００６年、政治・経済・外交上で功績があったとして名誉博士号を贈っている。
　日本の大学によるインドネシア要人への名誉博士号はほかに、早稲田大学が０１年、当時大統領だったメガワティ氏に、名古屋大学が１２年、ハビビ元大統領（在任期間１９９８〜９９年）に贈った例などがある。（道下健弘）