新赴任者の不安解消 ABACでセミナー
日系企業駐在員の異動の時期を迎え、南ジャカルタ・クマンの語学学校「アバック(ABAC)」は29日午前、新赴任者を対象に「新生活応援セミナー」を開いた。イスラム教や渋滞、デモ、携帯電話の使用法、病気の注意点などインドネシア生活で知っておくと便利な情報を1時間説明した。主婦ら計22人が参加した。
セミナーでは同校校長の水谷明澄さん(30)が、これまで生徒から寄せられたジャカルタ生活の悩みを基に企画した。「携帯はプルサの有効期限に注意して定期的にチャージを」「渋滞とはイライラしないでうまく付き合う気持ちで」など新赴任者にとってすぐ役に立つ内容が中心。
参加者からは「気を付けたい病気は」「雨期は蚊が増えるのか」「ドライバーさんにお礼の言葉をどう伝えたらよいか」などの質問が出た。
自動車会社に勤務する加藤孝政さん(35)は5月に、妻望さん(32)は8月来イした。「買い物の時の支払い方などまだ分からないことが多い」(望さん)「ドライバーさんとのコミュニケーションの取り方などとても参考になった」(孝政さん)と話した。中村由美さん(49)は7月来イした。メーカー勤務の夫とジャカルタ・インターナショナルスクール(JIS)とジャカルタ日本人学校(JJS)に通う娘二人と暮らす。「引っ越してきたばかりで尋ねる機会がなかった。生活の中で直面するささいなことで不安になることが多い。話を聞けて良かった」と話した。
水谷さんは「早く知っておけば、気持ちが楽になりストレスなく過ごせることがたくさんあります。気軽に相談できる場として活用してほしい」と語る。外国での新生活では、コミュニケーションが取れず引きこもりがちになる人もいるという。同校では今後もセミナーを開く予定だ。(阿部敬一、写真も)