災害、汚職、テロに関心 1位は英皇太子妃、2位に東日本大震災 今年のヤフー・インドネシア検索ランキング
検索大手ヤフー・インドネシアはこのほど、今年のインドネシア語のインターネット検索サービスのランキングを発表した。最も頻繁に検索されたキーワードは、四月末に英国のウィリアム王子と結婚したケイト・ミドルトンさんで、二位は三月の東日本大震災、三位はインドネシアの人気女性歌手だった。
調査は、ヤフーが毎年十二月に発表し、同社検索サービスの検索欄に打ち込まれたキーワードなどからその年の傾向を探るもの。
インドネシアの検索ワードトップテンでは、トップが英皇太子妃「ケイト・ミドルトン」、二位は東日本大震災「ツナミ・ジュパン」、三位には男性ミュージシャン、アナンのパートナーとして報道が過熱した女性歌手「シャフリニ」、四位はシティバンクの元顧客担当マネジャーで、顧客の口座から多額の資金を横領した容疑で捜査中の「イノン・マリンダ」、五位はジャカルタで四月に初公演した米国人歌手「ジャスティン・ビーバー」だった。
六位以下は、動画共有サイト「ユーチューブ」の投稿動画で、インド映画主題歌の口パクと踊りが話題になった警察機動隊員「ノルマン・カマル」、米アップル社の共同設立者で十月に亡くなった「スティーブ・ジョブズ」、十月に殺害されたリビアの最高指導者「ムアマル・カダフィ」、欧州サッカー連盟のクラブチームによる選手権大会「チャンピオンズ・リーグ」、五月に殺害された国際テロ組織アルカイダの指導者「オサマ・ビン・ラディン死亡」の順だった。
英国、日本、米国、中東、欧州など海外の話題が十位中八件を占め、インドネシア国内のキーワードは二件にとどまった。
関連キーワードの検索頻出度などから割り出した事件・災害ランキングでは、一位が東日本大震災。インドネシアでの日本への関心の高さがうかがえた。二位には、今年もインドネシアで地震が多数発生したこともあり、「地震関連情報」が続いた。
三位は火山活動が活発化し、頻繁に噴煙を上げた「アナック・クラカタウ山」、四位には五月にソマリア海賊に襲われ、インドネシア人船員二十人が人質となった輸送船「シナール・クドゥス号」、五位には三月に東ジャカルタ・ウタン・カユのイスラム団体事務所に爆弾入り書籍が送付されたテロ事件「ウタン・カユの爆弾」。六位は八月に発生した「ロンドンの暴動」、七位は五月に西パプア州カイマナ沖でムルパティ航空機が墜落し、乗員乗客二十七人が全員死亡した「ムルパティ事故」が続いた。
■汚職やテロ、観光地も
国内ニュースランキングでは、マリンダ容疑者の横領事件がトップ。税金問題による米ハリウッド映画の輸入中止騒動や、反テロ法違反の罪で禁固九年が下った強硬派指導者アブ・バカル・バアシル受刑者、汚職事件で海外逃亡劇を繰り広げた元民主党幹部ナザルディン容疑者、司法マフィアの元税務局員ガユス受刑者、世界七不思議キャンペーンで話題になった観光地コモド島が続いた。
大型汚職事件に対するネット利用者の関心は依然として高く、一連の大型爆弾テロ事件への関与が疑われてきたバアシル受刑者に対する措置も話題になった。
一方、世界版ともされる米英語検索ワード・ランキングでは一位が「アイフォーン」だったが、インドネシアの電子機器関連キーワードランキングでは、一位が「ブラックベリー・ボールド」。五位にブラックベリー・トーチ、七位にブラックベリー・プレイブック、九位にブラックベリー・アポロと並び、人気スマートフォンへの関心の高さを裏付けた。二位はアイパッドで、アイフォーンは六位だった。
詳細は、インドネシア版はウェブサイト(http://id.yearinreview.yahoo.com/)で、米英語版は(yearinreview.yahoo.com)で閲覧できる。