アジュマルディ教授に学術研究賞 福岡アジア文化賞 ジャカルタで式典
アジアの学術・文化に貢献した人物・団体に贈られる「福岡アジア文化賞」の受賞伝達式が12日、中央ジャカルタのホテル・プルマン・ジャカルタで開かれた。2014年度の学術研究賞に選ばれた歴史学者で、国立イスラム大学(UIN)教授のアジュマルディ・アズラ氏(59)に受賞伝達書が手渡された。今年度はアジア29カ国・地域で230人がノミネートされ、インドネシア人の受賞は6人目となった。
式典では91年度の第2回同賞を授与した社会学者タウフィック・アブドゥラ氏、貞刈厚仁福岡市副市長、在インドネシア日本大使館の進藤雄介公使が祝辞を述べた。
アジュマルディ教授は1998年から国立イスラム大学にかかわり、イスラム教育の刷新に尽力してきた功績や、マスメディアを通しイスラム世界と非イスラム世界の相互理解を説いてきたことが評価された。
受賞について同教授は「互いの尊敬と信頼に基づいた対話を大切にし、今後も日イ間の交流に貢献していきたい」と話し、日本とイスラム文化の関係性については「近年の日本の学校教育ではイスラムについて学ぶ機会が増えつつあり、イスラム世界について興味が高まっていくことを期待したい」と述べた。
同賞はアジア文化の創造と保護を目的とし、受賞伝達式は学術・文化貢献への認知度を向上させることを狙い、受賞者の出身国で開かれている。受賞者の今後の活動に波及効果を生むための意向も込めている。
9月18日には福岡市で秋篠宮ご夫妻出席のもと授与式が開かれ、同教授をはじめ、大賞に選ばれた社会学者エズラ・F・ボ氏、芸術・文化賞に選ばれたクリエイターのダニー・ユン氏らが出席する。 (月岡亜梨沙、写真も)