高級不動産の上昇率、首位 直近6カ月では鈍化 ジャカルタ
英国大手不動産ナイトフランクは世界32カ国の主要都市で6月時点の高級不動産価格を調査、ジャカルタは前年6月比で27.3%の上昇率でトップだった。一方で直近6カ月の上昇率は2.5%と鈍化。大統領選が影響しているとみられる。
ナイトフランク・インドネシア支店のハサン・パムジ取締役は6日、ジャカルタの高い上昇率について経済紙ビスニス・インドネシアに、「ジャカルタには不動産を開発できる土地がないことから価格は高騰している」と指摘。さらに、インドネシアの経済発展は一極集中型であることから富裕層がジャカルタに集中していることも要因として挙げた。
一方で、前年12月からの上昇率を見ると、投資家らが大統領選前の不透明感から投資を控えたため、ジャカルタの伸び率は2.5%に鈍化している。ハサン取締役は上昇率の鈍化は第3四半期まで続くが、来年以降はまた住宅価格が高騰すると予測している。
不動産開発大手のリッポー・カラワチのブディ・ウィジャヤ社長も「第1四半期と第2四半期にかけて開発を控えた」と述べ、第3四半期以降に開発を進める予定だ。今年から来年にかけて東ジャワ州の開発に力を入れるという。
32カ国の調査対象国のなか、27カ国の不動産価格が上昇した。平均では6.2%の上昇。ニューヨークやロサンゼルスなど米国主要都市の価格上昇が顕著だった。東南アジアではシンガポールが32カ国中最下位でマイナス7.7%だった。