10%値上げを申請 プリオク港の荷さばき料 第2ペリンド 物流業界「競争力落ちる」

 国営港湾管理会社の第2ペリンドはこのほど、タンジュンプリオク港のコンテナ取り扱い料金(CHC)の10%の値上げを運輸省に申請した。承認されれば、約6年ぶりだが、物流業界は「競争力が落ちる」と反対している。

 第2ペリンドは申請理由について、物価や補助金付き燃料価格が上がっており、適正な価格にするためと説明。運輸省担当者は「管理会社にも利用者にも負担にならないよう適正な価格にする」と述べた。
 運輸省はタンジュンプリオク港の運営を評価し、6月初旬までに値上げの可否を判断する。
 同省港湾・浚渫局のアドルフ・タンブナン局長は「値上げは港湾投資の誘致にもつながる」として港湾サービスの向上にもつながるとメリットを強調した。
■競争力さらに低く
 これに対しビジネス界は反発を強めている。物流協会(ALI)のザルディ・マシタ会長は「ただでさえ高い国内の輸送費がさらに高くなる」として運輸省に値上げを見送るよう求めた。
 懸念はインドネシアの港湾の低い競争力。ザルディ会長によると、今の時点でマレーシアやタイ、ベトナムに比べてコンテナ取り扱い料は高く、今後東南アジア諸国連合(ASEAN)で物の移動が自由になれば、競争力はさらに落ちることになる。
 船主協会(INSA)のカルメリタ・ハルトト会長は「多くの産業が輸入に頼っており、輸入費用を押し上げることになる」と警戒した。
 タンジュンプリオク港はコンテナ取り扱い量が国内最大。収容能力が限界を超えることもある。荷物の滞留時間が長くなり、周辺の渋滞が深刻化も問題となっている。
 これを補う新港として、北ジャカルタのカリバル港や、日本政府が支援する西ジャワ州カラワンのチラマヤ港の建設計画が進んでいる。

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