日産、販売台数5割増へ 「ダットサン」生産開始
日産モーター・インドネシアは8日、西ジャワ州のチカンペック工場でLCGCプログラム適用の新車「ダットサン+パンチャ」の生産を始めた。LCGC適用車としては国内初の3列シートの多目的車(MPV)で、これで日系自動車企業全社がLCGC適用車の販売を開始する。また同社は工場を増設し、今年度販売台数を前年比55%増に掲げ、今後国内販売に本腰を入れる。
同社は昨年、他社がLCGC車でシェアを伸ばすなか、販売台数を伸ばしきれず、前年比約1割減にとどまった。日産モーター・インドネシアの長谷川亨社長は「現時点でシェアは去年と同じ5%。ダットサンの投入で8%まで引き上げられるだろう」と語った。
チカンペック工場増設に330億円を投資し、年産10万台から25万台まで引き上げ、新たに従業員3千人を雇用する。「ダットサン」の販売店舗は39店舗から95店舗まで拡大予定だ。同車の価格は8500万(約78万円)〜1億290万ルピア(約95万円)。
日産の片桐隆夫副社長は「将来的に国内シェアを15%まで拡大できる」と自信を見せる。16年まで10以上の新モデルを投入予定。
日産は11年から中期経営計画「日産パワー88」を実施しており、16年までにグローバル市場シェアを8%まで引き上げる。 (佐藤拓也、写真も)