ボルト盗難で強度低下か 看板の点検強化へ 西ジャカルタの倒壊事故
西ジャカルタ・スリピで22日に倒壊した看板について、ジャカルタ特別州建物整備監視局(P2B)のプトゥ・ングラ・インディアナ局長は23日、固定に使うボルトが多数なくなっていたと明らかにした。看板の設置許可も期限が切れていた。P2Bは州内の看板の設置許可の取得状況や安全上の問題を調べる。地元紙が報じた。
プトゥ局長によると、P2Bに倒壊看板の調査でボルトの不足が判明した。元々は取り付けられていたものの、転売目的の窃盗被害にあった可能性があるという。ボルトが抜けて強度が低下したところ、大雨と強風にあおられて倒壊したとみている。
看板設置の許可は2009年に期限が切れ、4年にわたり無許可状態が続いていたことも判明。所有者はP2Bに対し、延長を申請している最中だったと説明しているという。
P2Bによると、設置許可は最長で4年毎の更新が必要。看板の高さや直径、周囲の景観を損なわないかどうかなどを外部に委託して評価してもらい、申請時に結果をP2Bに報告する必要がある。しかし、手間や費用がかかるため、外部評価の手続きを経ない違法設置が横行しているとみられるという。以前にも同様の倒壊事故が起きている。P2Bは今後、安全性を点検するほか、申請上のルールを周知するなどする。
22日の倒壊事故では、高さ25メートルの大型看板が倒壊。通行車両が下敷きになり、3人が病院に搬送された。