排水施設が運転開始 日本の無償資金協力

 北ジャカルタ・プルイットで27日、ジャカルタ州内から流れ込む水を海にくみ出す排水施設の改修工事が完了し、運転を開始した。日本政府による16億5千万円の無償資金協力で実現した。
 2009年2月、排水施設3カ所のうち1カ所で、海水が建屋の地下を流れて調整池に逆流し、排水機能が失われた。地盤沈下で建屋の地下に空間が生まれたことが原因とみられる。
 このため特別州が改修支援を日本に要請。日本の無償資金協力で12年3月に着工し、2年間の工事で建屋とポンプを新設して排水能力を回復させた。
 プルイット周辺では最近、年間10センチの速度で地盤沈下が進んでいるとされ、問題の建屋も建設当時から約50年間で約1.5メートル沈下していた。
 ジャカルタは全域で海抜が低いが、かつては海面の干満差を利用し、水門の開閉で排水していた。地盤沈下が進むとポンプで水をくみ出す施設が必要になり、これまで増設を繰り返してきた。調整池も海抜が低く、調整池の水面と海面の高低差は4メートルを超える。
 海水の逆流から施設を守る防潮堤も建設中で、11月に完工する見通し。
 この排水施設は中央ジャカルタなど中心部約34平方キロの排水機能を担っており、洪水被害の軽減が期待される。同日、施設を所有する公共事業省が記念式典を開き、ジョコウィ知事や三ツ矢憲生外務副大臣、ヘルマント・ダルダク公共事業副大臣らが出席した。(田村隼哉)

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