ERP5月に開始 クニンガンで実験 電子道路課金制度
州営不動産開発ジャカルタ・プロパティンドは20日、ジャカルタの渋滞対策の一環として州政府が導入準備を進めている電子式道路課金システム(ERP)の導入実験を5月にも開始すると明らかにした。地元メディアが報じた。同社は州とERP導入に向け事業を実施している。
南ジャカルタ・クニンガンのラスナサイド通りで実験する。当初はスディルマン通りとタムリン通りの予定だったが、都市高速鉄道(MRT)の建設が進められており、機材の設置が難しいことから導入を見送った。アホック副知事は、ERPの課金額について「2千〜3千ルピアを検討している」と話している。
ERPは車に電子番号を読み取る機器を取り付け、路上に設置した機器でその番号を読み取ることで、進入車両に課金するシステム。車から公共交通機関への乗り換えを促す。シンガポールの市街地などで導入されている。プロパティンドのブディ・カルヤ社長は「市民にERPとは何か、どのように機能するのかを周知する必要がある」と実験中は課金しない意向だ。
ERPにはノルウェー、スウェーデン、ドイツの企業が導入に興味を示しており、2014年半ばにも入札を始める。当初ERPは3月の導入を目標にしていたが、ジョコウィ知事は「条例の改正などのために遅れている」と話している。
導入についてインドネシア大学で交通政策を研究するエレン・タンクドゥン講師はERPは自動車に限られており、「自動車からオートバイに乗り換えが進むだけで渋滞はそれほど改善されない」と予測し、二輪車にも適用すべきと訴えている。