子どもたちにごみ分別を 地元小学校へごみ箱寄贈 KBIジャパンクラブ
西ジャワ州プルワカルタ県とカラワン県にまたがるコタ・ブキット・インダ(KBI)工業団地の日系入居企業で構成するKBIジャパンクラブは20日、周辺の小学校8校にごみ箱やホワイトボードなどを寄贈した。参加者はイラストや写真で作った紙芝居でごみの分別を指導し、集まった児童らは歌のプレゼントで歓迎した。
今回で25回目になる教育支援活動は所属企業13社から日本人8人が参加し、周辺の八つの小学校へそれぞれごみ箱4個と、ホワイトボード3〜6個、ホワイトボード用のペンなどを寄贈した。
スミ・インド・ワイヤリング・システムズの天野真実さんが訪れたチゲラン第2小学校には124人が在籍。ごみ箱4箱とホワイトボード4枚を受け取った。ごみ箱は廊下に設置され、さっそく児童が分別して利用する姿も見られた。
また、KBIジャパンクラブはごみの分別への理解を深めてもらおうと紙芝居を作成し、集まった児童らに読み聞かせた。児童らは紙芝居を食い入るように見つめ、時折笑い声を上げながら訪れた参加者の質問に答えた。同校のスヘンダル校長は「日系企業の活動には毎回感謝している。これからも関係を続けていきたい」と述べ、児童らがごみ箱を活用するために指導していきたいと語った。
「インドネシアの子どもたちに、日本の素晴らしい教育を知ってほしい」とKBI営業管理部長のアリヤティ・スチトラさんは語る。前回まで練習帳などの文具を配布していたが、「子どもたちに必要なのは物ではなく、日本の教育を伝えることではないか」とジャパンクラブの参加者らと模索し、ごみの分別支援にした。
日系企業には金銭的な支援だけでなく、実際に小学校を訪れて子どもに会ってほしいとも話す。「小学生は日本からの支援を覚えている。大人になったとき、日本の文化や精神が役立つ日が来る」。継続して日系企業がインドネシアの教育支援活動に携わっていくことの重要性を強調した。(西村百合恵、写真も)