玩具に新国家規格 国内業者に有利か
政府は4月30日から玩具に国家規格を導入する。基準を満たさない安価な品は輸入できなくなるため、国内業者に有利になる可能性が高い。
新規格のポイントはこれまで認められていた廃プラスチックのリサイクル素材が使用禁止になること。導入後は国内5都市で検査を受け、基準を満たした品のみ販売できる。現在、国内玩具市場の70%は輸入品で、そのほとんどが中国製。インドネシア伝統教育玩具製品協会のダナン・サソンコ会長によると、中国製玩具は安い廃プラスチックのリサイクル品を素材にしてきたため、それが値上がりしそうなので、国内業者がシェアを挽回する契機になるという。「国内の玩具メーカーはほとんどが手作りで自然素材を使っている」と指摘する。
昨年の国内玩具市場は、前年比17%増えており、人口と所得の増加で右肩上がりが続いている。東ジャカルタ・ジャティヌガラにある玩具市場で中国製玩具を販売するアンギさん(20)は、昨年11月から規格を満たす商品のみ販売し、商品価格は平均で10%ほど上昇したが、「親は子どものためとなると財布のひもが緩む」。売り上げ減が心配だったが、今まで影響はないという。 (堀之内健史、写真も)