邦人女性7人が行方不明 潮流強く必死の捜索 バリ島の東沖、ダイビング中

 バリ島東沖にあるレンボンガン島北部沖でスキューバダイビングをしていた20〜50代の邦人女性7人が14日、行方不明になった。16日午後6時までデンパサール救命救助隊(SAR)などが捜索活動を続けたが見つかっていない。17日も朝から捜索を再開する。            
 デンパサールの日本総領事館や地元警察などによると、行方不明になったのは日本からのツアー客の宮田律子さん(59)=本籍大阪府、山本栄美さん(33)=同三重県、冨田奈穂美さん(28)=同兵庫県、森園彩さん(27)=同佐賀県、吉留温美さん(29)=同和歌山県の5人と、バリ在住の高橋祥子さん(35)、古川さおりさん(37)の2人。2人はデンパサールにあるダイビングショップ「イエロースクーバ」のインストラクター。
 14日はダイビング会社手配のボートで沖に出て、午前中からレンボンガン島付近でダイビングを始め、午後1時に3度目に潜った後、予定の3時間を過ぎてもボートに戻らなかった。住民らによると、14日は午前中は好天だったが、午後から強い風雨になった。5人は少なくとも50回以上ダイビングを経験しており、千回以上潜ったベテランもいるという。
 地元ダイバーによると、現場のレンボンガン島付近は大型の回遊魚も見られる人気のスポットだが潮が強く、中・上級者向きの海域。海底が崖のように急に深くなっているところもあり、「流れが複雑」(地元ダイバー)という。
 日本人のダイビングショップ経営者は「初心者には行かせないようにしている店もある」と話した。バリのダイビングショップには日本人のインストラクターが多く、日本語で習いたい日本人が多く利用するという。
 地元救助隊やダイバー仲間が15、16日、救難艇やヘリコプターを出して捜索したが、難航している。総領事館によると現場付近では2012年にも日本人女性ダイバーが死亡する事故が起きた。(バリ島で堀之内健史 写真も)

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