洪水で飲食業界に打撃 物流遮断、野菜価格の上昇も

 長引く洪水の影響で、飲食業界が打撃を受けている。飲食料品製造業者協会(ガプミ)のアディ・ルクマン会長は、冠水による工場の操業停止や渋滞の影響で、首都圏の飲食品メーカーの生産が25%減少すると予想。通常の生産額は1日8千億ルピアに達するため、2千億ルピアの損失が出ているという。
 ジャカルタの伝統市場では野菜価格が上昇。パサールスネンなどではキロ当たり2千〜5千ルピア価格が上昇している。
 ジャワ島北岸道(パントゥラ)沿線での洪水被害拡大で、道路網が寸断されるなどして、野菜などの生鮮品がジャカルタに到着するまでに腐ってしまうことも頻発している。西ジャワ州チルボンでは3500ヘクタールの水田が被害にあった。
 ジャカルタ周辺の工業団地では、大雨で渋滞が悪化。ジャカルタから西ジャワ州ブカシ県やカラワン県の工業団地への通勤にも影響が出ている。西ジャワ州ブカシ県の東ジャカルタ工業団地(EJIP)では、通常1時間ほどの通勤時間が2〜3時間まで伸びている。同団地では周辺河川の水位が上昇したが冠水被害はなかった。
 21日までに首都圏の洪水による死者は1人増えて12人になった。ジャカルタ特別州災害対策局によると、避難者は6万5013人。気象地理物理庁は今回と同様の大雨は2月以降にも予想されるとして警戒を呼び掛けている。

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