皆保険1月導入に反対の声  私立病院、民間参加が課題

 来月1日に設置予定の社会保障機関(BPJS)が実施する国民皆保険制度で、民間保険からの移行など詳細が未確定のまま見切り発車しているとの批判が出ている。医療サービスを施す私立病院、福利厚生で自社社員に保険を供与してきた民間企業からは困惑の声も上がっている。 経営者協会(アピンド)のアディトヤワルマン副会長は18日、「経営者たちは民間保険と協力しながら社員に保険を提供している。政府は皆保険への移行詳細を詰めないまま、どう進めるつもりなのか」と強い懸念を表明。来月の皆保険開始を疑問視し、民間企業による制度参加を2年間延期するよう求めている。
 国会第9委員会(労働・移住、教育、保健担当)の議員も批判的姿勢で、経営の透明性を図るため、制度に参加する社会保険ジャムソステックと健保アスケスの国営2社を会計検査院(BPK)が監査することが先決だとした。
 インドネシア大学のハスブラ・タブラニ教授(公衆衛生)によると、参加を表明した1040の病院のうち、私立病院は一つもない。保険加入者の治療に掛かる費用が不透明なのが理由で、政府は私立が率先して参加できる制度を整えるべきだと訴えた。
 BPJSは複数の機関が請け負っていた社会保障サービスを一括し、▽医療保険▽労災、年金などの雇用保険―の2部門に分けて提供する公的機関。ジャムソステックが現在請け負う労災補償や老齢年金給付、死亡関連保障などは15年7月の移行完了を目指している。 

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