「子どもに優しい都市」を 遊び場や読書室設置 ジョコウィ首都知事が宣言
ジャカルタ特別州のジョコウィ知事は17日、ジャカルタを2018年までに「子どもに優しい都市」にするとの方針を明らかにした。民間企業のCSR(企業の社会的責任)活動の資金などを活用し、子どもが必要とするサービスの提供やインフラ整備などを進める。
ジョコウィ知事は、子どもに優しい都市をつくることで、その他の住民にとっても住み良い環境になると強調。「時間を要するが、今始めなければならない。ジャカルタ全域で進めていく」と意気込んだ。今後、緑地面積の拡大や子ども用の公園の建設、出生証明書の取得簡易化、読書室の設置、子どものための勉強会の開講などを実施するとした。
ジョコウィ知事によると、整備は段階的に進める。東ジャカルタ区クラパ・ドゥア・ウェタンと南ジャカルタ区南ガンダリアの2カ所で試験実施。また、州内のRT(隣組)にも読書室や遊び場の設置などで協力を求めるとした。
宣言には、ジャカルタ特別州のほか、国際連合児童基金(ユニセフ)、国家子ども保護委員会(KPAI)、州の各区、民間のアストラ・インターナショナルなど43機関の代表者らが署名。北ジャカルタ区タンジュンプリオク郡プランプンにある高架道路下で式典を開催した。ジョコウィ知事は、「子どもに優しい都市の整備は、ここに暮らすような低所得層の子どものためだ」と発言。5台の自転車を子どもに配りながら、「勉強、祈り、運動をしっかりするんだよ」と声をかけた。
国家児童保護委のセト・ムルヤディ委員は「ジャカルタでは妊産婦死亡率が依然高い。公園の整備や教育の機会提供なども進める必要がある」と話し、今回の宣言を契機に子どもが住みやすい環境整備を進めていく必要性を説いた。