きょう再開へ 立ち上げから10年経て 首都のモノレール計画
ジャカルタ特別州のモノレール計画が16日、再開する。2代前のスティヨソ知事在職中の2003年に持ち上がったが、その後、資金不足で凍結していた計画。渋滞緩和に躍起となる州は早期開業を目指す考えだ。
モノレール建設を担う企業連合ジャカルタ・モノレール(JM)のロサ・ボファナント技術担当取締役によると、中央ジャカルタの北スティアブディ〜ドゥク・アタス間から工事を開始。並行して、計画が中断する前の08年以前に国営ゼネコンのアディ・カルヤが建設した橋脚の強度を再調査する。
ボファナント取締役は「すでに建設された橋脚が新たに定められた安全基準に適合しているか調査しなければならない」と述べ、企業連合に参画する中国交通鉄道(CCCC)との間で強度確認する方針を示した。
JM計画では、中央ジャカルタのスディルマン通りやクニンガン、スナヤンを結ぶ環状線のグリーンライン(約15キロ、15駅)と、東ジャカルタのカンプン・ムラユとタマン・アングレックを結ぶブルーライン(約14キロ、12駅)の二つの路線がある。
JMはグリーンラインの建設から始め、2年半の工期を予定。ブルーラインは3年の工期を予定している。総工費は8兆ルピア。
JMは6月にモノレールの名称を「ジャカルタ・エコ・トランスポート(JET)」に決定した。その際に、JMは最大株主の投資会社オルトゥス・キャピタル(シンガポール)、国営通信インドサット、ドイツのテュフ・ラインランド、タイのバンコク・マス・トランジット・システム、シンガポール・テクノロジーズ・エレクトロニクス、シンガポールMRTインターナショナル、長春軌道客車、CCCCが参加する企業連合と計画を継続する文書に署名していた。
モノレール建設はスティヨソ州知事時代の04年にいったん着工したが、資金難で挫折。後任のファウジ知事が11年9月に事業凍結を宣言した。昨年就任したジョコウィ州知事が建設再開を目指していた。
すでに建設され、放置されていた橋脚の資産評価などでもめたが、今年3月、最終的にオルトゥスが中心となり事業を引き継ぐことで合意していた。