カラワンの空港建設 年内に認可取得へ
運輸省のヘリー・バクティ・グマイ航空総局長は10日、西ジャワ州カラワン県のカラワン国際空港建設に向けた行政手続きが最終調整の段階に入ったことを明らかにした。同州の開発計画として年末までに認可を取得し、来年第1四半期から第2四半期までに建設費用を確保することを予定している。同州カラワンで建設が予定されているチラマヤ新国際港との相乗効果で、スカルノハッタ国際空港やタンジュンプリオク港の混雑による貨物輸送の停滞緩和を目指す。英字紙ジャカルタ・ポストが報じた。
ヘリー総局長によると、申請書類は経済担当調整相事務所に数カ月前に提出され、審査中という。同省によると、年間利用乗客数2200万人を想定して建設されたスカルノハッタ空港の2012年の利用者は5770万人。11年の5200万人から11%増加するなど、国内の航空産業は急速に成長している。
年内の建設開始を目指したが、西ジャワ州の開発計画に含めるかどうかの議論が長引いたため、ずれ込んでいた。政府はカラワン空港の利用乗客数を段階的に7千万人に引き上げる計画を立てており、4本の滑走路とターミナルビル2棟を建設する。
運輸省は第一段階での収容能力はスカルノハッタ空港の5分の1を予定しており、20年までの開業を目標にしている。
カラワン国際空港とチマラヤ新国際港の建設が予定されているカラワンや周辺地域は、付近を通るチカンペック高速道路沿いに工業団地が立ち並ぶなど、国内最大の工業地帯。ジャカルタを経由せずに西ジャワ州のみで貨物輸送が完結できるという点が評価され、計画が進められている。
国内西部の空港管理を手がける国営第2アンカサ・プラはスカルノハッタ空港の年間収容能力を6200万人に引き上げるために、エプロン(旅客の乗降のため航空機が停留する区域)を新設するなど、7兆6千億ルピアを投資する。
政府は経済成長促進・拡大マスタープラン(MP3EI)で25年までに14の空港を新設・拡張する32兆ルピア規模の計画を進めている。