閣僚人事大詰め 副大臣拡充に批判も 19日に就任式か ゴルカル反発で蔵相また交代か

 ユドヨノ大統領は十六日まで、西ジャワ州ボゴール県チケアスの私邸でブディオノ副大統領ら政権幹部とともに内閣改造について協議を続け、続投が確定的な現役閣僚や新副大臣候補との面談を重ねた。大統領は第二期政権発足から二年となる二十日を前に内閣改造を行うとの方針を明言しており、閣僚人事の策定作業は大詰めを迎えている。

 ジュリアン・パシャ大統領報道官は十五日、「(新閣僚の)就任式を十九日に行う」と明言。ユドヨノ大統領は十七、十八の両日にジョクジャカルタ王家の結婚式に出席し、十八日にジャカルタへ戻る。十九日には西ヌサトゥンガラ州ロンボク島の新空港の開港式に出席するため、閣僚人事の発表は十七日にも行われるとの報道もある。

■13新副大臣と面談
 ユドヨノ大統領は十六日までに、新副大臣候補十三人とチケアスの私邸で面談した。地元紙によると、副大臣には十六人が任命される見通し。
 現役副大臣ではマヘンドラ・シレガル商業副大臣が大蔵副大臣、バユ・クリスナムルティ農業副大臣が商業副大臣に横滑り。中央統計局のルスマン・ヘリアワン局長は農業副大臣、デニー・インドラヤナ大統領補佐官(法律担当)は法務人権副大臣に任命される見通し。
 教育副大臣は教育と文化担当に分割する。一つの省に副大臣二人を設置するのは初めて。
 副大臣職は二〇〇九年の第二期政権発足後に新設。同年十一月に五副大臣が任命され、現在は十人の副大臣がいる。
 副大臣を十六人に増やすことについて「効率性を損なうだけ」(野党グリンドラ党のアフマッド・ムザニ幹事長)との批判が上がっている。


 昨年五月にスリ・ムルヤニ前蔵相に代わって就任したアグス・マルトワルドヨ蔵相の更迭が濃厚と報じられている。財政を取り仕切る閣僚に対する国会の圧力で、またもや閣僚が交代に追い込まれるか注目される。
 「鉄の女」とも呼ばれ、改革を推し進めたスリ氏は蔵相を務めていた第一期政権時から、当時公共福祉担当調整相を務めていた大手財閥を率いるゴルカル党のアブリザル・バクリー党首と対立。
 第二期政権発足直後からはバクリー氏率いるゴルカル党が、センチュリー銀問題でスリ氏の責任追及を主導し、スリ氏は辞任に追い込まれた。
 国営マンディリ銀行頭取から転身したアグス蔵相は「投資家はアグス氏を素晴らしい大臣だと考えている」(英系スタンダード・チャータード銀行チーフ・エコノミストのファウジ・イフサン氏)と手堅い政策運営が評価されているが、国会側はゴルカル党を中心にアグス氏に対する反発を強めている。
 国が西ヌサトゥンガラ州の鉱山で金と銅を採掘する

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